2005-01-01(Sat) [長年日記] [Edit]
■1 To Sir, With Dragon
あるいは、『カンフーハッスル』。序盤の麺粥屋/人足/仕立屋あたりから涙腺ゆるんじゃって。トーナンメント・コスチュームあたりではなみだ滂沱たり。
文字どおり満を持して製作された「チャウ・シンチーの」カンフー映画なわけだが、ここまでやっちゃって次回作は大丈夫なのかしら、と要らぬ心配をしてしまう。これまでと変わったところと変わらないところとを思うに杞憂だと思いたいが。さて、どうやってもう一回観に行く算段をつけようか。
ところで、『チャイニーズ・オデッセイ』の其ノ壱と其ノ弐にがまた発売されるみたい(2005/02/02)だけれど、既発盤とパッケージ以外に何か違うところはあるのだろうか。名作が手に入りやすくなることは良いことではある。『008』の入手困難っぷりもどうにかして欲しいところ。我が家には日本語字幕の入った『008』は一枚も無い。
2005-01-04(Tue) [長年日記] [Edit]
■1
DVD『:王の帰還』特別拡張版コレクター用ギフト一式(en)
久びさにAmazon.comを利用。あちらでは日本盤とは異なり、限定でも何でもない。普通に買える。 送料込で67.92USD。円換算すると7,037円。
日本盤は字幕がつくけど13,440円。ディスク1枚あたり字幕代が1,200円ってこと?
通常の日本盤の特別拡張版がAmazon価格で8,232円。両方買っても、確実にミナス=ティリスを捕獲するために支払ったプレミアムは2,000円チョイ。ハワード・ショアの特典DVDに字幕がないが、ポニーキャニオンの限定とかいって購買欲を煽る商法に与しなかった(予約に失敗しただけ、ともいう)のでよしとする。
2005-01-06(Thu) [長年日記] [Edit]
■1 「WORKING EFFECTIVELY WITH LEGACY CODE」日本版
日本語版ではないことに注意。「SpringFrameworkを使った、LegacyCode(過去の遺物)との付き合い方」、というid:penguinsさん*1のエントリ。
Practicesとして非常に参考になる。各々に名前をつけてパターンっぽくまとめて書籍にできると思う。第一部: Narrative, 第二部: Pattern Catalog。コア・バリューは明快。テスト容易性(EoT)と変更容易性(EoC)だ。
極めて実践的、ボトムアップ。貴重にして重要。Refactoring to DICon、と言ってもよいかもしれない。
*1 と、はてな市民(偽名登録)っぽく書いてみる
■2 Retrospective:2004
KEEP
- 子守
- アジャイルプロセスによる開発
- Debian(sid)をThinkPad X40で常用する
- 翻訳文書など、何かを公開する
- どこかで発表をする
- S2方面に関わる
- 雑誌などに記事を書く
PROBLEM
- 映画館に行ってない
- 放置している技術系文書翻訳作業がいくつもある
- レビュー作業に参加しようとして脱落した(している)ものがある
- 算数(数学)と英語の勉強が全然できてない
- 2004年後半は各種呑み会を欠席しがちである
TRY
- 睡眠時間を削らずに時間管理をする
- Rubyでなにかアプリケーションを作成する
- Eclipseプラグインをなにか作成/公開する
- emacs-lisp without hustleに挑戦する
- Mavenプラグインをなにか作成/公開する
- ハードウェアハッキング大作戦に挑戦する
2004年は家庭のPC群からWindows系OSを一掃できたことが大きな進歩(DebianとMacOS X)。
Groovyに関しては2004年で私の役割は終わったな、という感触。
2005-01-08(Sat) [長年日記] [Edit]
■1 周星馳による『カンフーハッスル』舞台挨拶@丸の内ルーブル
ああああああ、行きたい。でも行けない。先週私が観に行っていた時間帯だなあ。
■2 バルログ——ウドゥンの焔
前回の限定版(前回、って2年近く前だが)とは異なる廉価版。半月ほど前に「もうすぐ出荷するよ」とメールが来ていたので、待っていたのだが一向に出荷される気配がない。なので、今週のはじめに催促メールをたどたどしい英語で書いたら、即刻出荷してくれた。そして本日到着。催促しないと発送されないのか?


2005-01-12(Wed) [長年日記] [Edit]
■1
Matz meets ダイコン
今月で休刊になる『Linux magazine』の2005年2月号。やっと買った。まつもとさんがDependency Injectionコンテナを紹介している。「Java方面の人」としても嬉しいし、個人的にも嬉しい。と、いうのも本家記事から「Japanese」のリンクがなぜか消えてしまっている拙訳も「角谷さんによるその邦訳」と紹介されいるので。
Block InjectionはRuby Wayで趣ぶかい。Injectionのタイプのエッセンスを示すコンテナ実装のコードが20行ぐらいずつなのも頼もしい。
Setter Injectionのコンテナが「Yin/Yang問題」を解決できてなかったりするけど、それはPicoContainer1.1でも解決されてなかったりするし :-)本文を読み違えてました。(コードツッコミ!!*1)。PicoContainer1.1でも解決されてない「Yin/Yang問題」が解決されてます。
「Yin/Yang問題」
ツッコミにビビってしまうチキンなわけですが、「Yin/Yang問題」と私が勝手に呼んでるだけです……。
命名の由来は、PicoContainerのSetterInjectionAdapterTestCaseの一番下にある、「PICO-188」となっているテストケースから。
このテストケースは、Setter InjectionでYinからYangを、YangからYinを取り出そうにもCyclicDependencyExceptionで落ちてしまうという問題を再現するテストケース。そこでYin(陰)とYang(陽)というクラス名を使うセンスが面白いなあ、と思ったのが記憶に残っていたので、Setter Injectionつながりで書いたという話です。オチも何にも無いという。
*1 もうしわけないです。そしてありがとうございます
2005-01-13(Thu) [長年日記] [Edit]
■1
アムリーシュ・プリー、脳出血で逝く
「モガンボは満足じゃ」の一言で我われのハートを鷲掴みにしたインドの怪優が逝ってしまわれました。享年72歳。
画像は『Mr.インディア』でモガンボ様に扮する相対的に若かりし頃のアムリーシュ御大。Hail Mogambo!!
■2 「達人プログラマーの本棚」シリーズが大変なことになっている件について
Andy Huntのウェブロで、『Pragmatic Version Control using Subversion』がもうすぐ発売される旨が告知されている。
おおっ、と思ってコーチとサイトを眺めていたら、鉱脈に行きあたった。「using Subversion」を含めて、近刊4タイトルが予定されている模様。いずれもDave&Andyの手になるものではないところがシリーズの広がりを感じさせる。
日本の出版社でこのシリーズの邦訳をやろうという気概のあるところはないだろうか。
以下、4冊まとめて軽く紹介をば。並びは発売予定順:
『Pragmatic Version Control using Subversion』
「Pragmatic Version Control」シリーズのSubversion版。既刊に『using CVS』がある。2005/02/05発売予定。Amazon.co.jpで予約可能。
『Data Crunching: Solve Everyday Problems using Java, Python, and more.』
あまり内容がわかってないのだけれど、運用系にまつわる問題へのアプローチを扱った書籍なのかな……。データの移行とかログとか。サイトをみると、
- 現実世界のレガシーデータ変換にまつわる問題へのアプローチ
- データの取り回し(data-handling)にはどの言語が向くのか?
- ログファイルの検索、データソースの変換、プログラムの設定などなどを行うプログラムの設計、ビルド、テスト
とある。サブタイトルが「Java, Python and more.」なのが残念。2005/02/15発売予定。Amazon.co.jpで予約可能。
『Ship it!: A Practical Guide to Successful Software Projects』
「出荷しる!!」とはこれまた大胆なメインタイトル。ワーキングタイトルは「The Pragmatic Project Primer」とずいぶんおとなしいものだったみたい*1。
その名残もいまや副題に残されるのみ。「ソフトウェア・プロジェクトを成功に導く実践ガイド」とのことで、記述はすべて「現実世界でテスト済み」だそうな。「胸を張ってソフトウェアをリリースしたい人向け」とのことで、楽しみ。2005/03/31発売予定。Amazon.co.jpで予約可能。
『Practices of an Agile Developer』
タイトルまんまの内容なのでは、と推測。本書では5つの領域をカバーしている:
- 開発プロセス
- コーディングのとき(? While Coding)
- 開発者の心構え(Developer Attitude)
- プロジェクトとチームのマネジメント
- イテレーティブかつインクリメンタルな学習
Developer Attitude重要。2005/04/01発売予定。こちらはまだAmazon.co.jpでは予約できない。
各々手に入れたり読んでりできしだい、再びアサマシく紹介したい。
*1 01/13時点での書影はワーキングタイトルのがベースになっている
2005-01-14(Fri) [長年日記] [Edit]
■1
『完全版 水木しげる伝(下)戦後編』
上中巻に比べるとすさまじく駆け足なのが少し寂しい。が、それよりもこれをもって本作は完結、もう続きを読めない。もっと寂しい。ガブーッ!!
■2 「JavaよりもずっとAgileでFlexible」で「『Javaアプリケーションのスクリプティング』の標準的言語の地位を確立している」言語で記述した経験を告白します
某maven.xml
ゆえあって、2のファイルのタイムスタンプをビルド時に比較しなければならなくなった。ちょっとした好奇心から試してみたらできてしまったんです。ごめんなさい。
<project xmlns:j="jelly:core" xmlns:u="jelly:util" ...>
<goal name="checkTimestamp">
<!-- ファイルのフルパスを取得 -->
<j:set var="some.file.path" value="${basedir}/${some.file.name}" />
<j:set var="another.file.path" value="${basedir}/${another.file.name}" />
<!-- java.io.Fileのインスタンスを生成 -->
<u:file var="someFile" name="${some.file.path}" />
<u:file var="anotherFile" name="${another.file.path}" />
<!-- Fileのタイムスタンプをlongで取得 -->
<j:set var="someFileLm" value="${someFile.lastModified()}" />
<j:set var="anotherFileLm" value="${anotherFile.lastModified()}" />
<!-- Fileのタイムスタンプを示すjava.util.Dateを生成 -->
<j:new var="someFileLmDate" className="java.util.Date" />
<j:setProperties object="${someFileLmDate}" time="${someFileLm}" />
<j:new var="anotherFileLmDate" className="java.util.Date" />
<j:setProperties object="${anotherFileLmDate}" time="${anotherFileLm}" />
<!-- 2つのDateを比較(なんかJEXLでlt演算がうまくでけない) -->
<j:if test="${anotherFileLmDate.before(someFileLmDate)}">
<fail message="FILE TIMESTAMP ERRROR: ..."/>
</j:if>
</goal>
....
</project>
Maven使ってると<jelly:forEach>とか<jelly:if>とかフツウに使うとはいえ、<jelly:new>に初めて遭遇したときは改めてオドロキを受けた。
でもまあ、buzzwordの潮流はこっちなんですよね? 不勉強なのでよく知らないのですが。
■3 丸山先生レクチャーシリーズ 第3回@2005/01/28
申し込んでみた。デブサミ2005で参加するコマはあといくつか埋めれば完成予定。
2005-01-20(Thu) [長年日記] [Edit]
■1 M a g i c a ヤ ヴ ァ イ (2)
はぶさんのセミナーに参加してきた。1回目なので、からさわぎFinalのビジネストラックでの内容+α、って感じだったが——
Magica。マジカやばい。超やばい。顧客であるところのドメイン専門家のナレッジがアフォーダンスでプルシステム化することをファシリテートするタンジブルでアジャイルな業務分析手法なのである。が、Magicaは単にツールであるにとどまらない。エスイー*1たるべきものの身につけるべきスキル/テクニックであり、心構えなのである。演習をやってさらにヒリヒリした。
最終回の着地点がいまから楽しみ。次回はハサミとノリを持参なのである。セミナー2回目は現在、キャンセル待ち。元後輩な人は次回も参加するのかしら。
「はぶ会」
はぶさんのセミナーの後は毎回呑み会があるとの旨をコーチに聞いていたので、潜入してみた。sugaさんやまさたかさんと話ができた。最後まで居れなかったが残念ですが。
「はぶ会」では話せなかったけれど、WRさんと面通しできたのも収穫。
memorable quote
「電文とはベースボールを野球と呼ぶようなものである」 by suga
もうちょっと感想追記
以下ははぶさんが言っていたことではなくて、私が勝手に受信した電波であることを予め断り書きしたうえで:
- インスタンス重要
- Continuous Reorganizing(継続的再編成)
- インスタンスから抽象へ
- 分岐(と繰り返しも、かな)は一時的なモノ。この過程で処理を構造に落とす
- 上記のような小癪なことを御客様に向かって言ってはいけません。
自動化されたテスト一式を書けないのでContinuous Refactoringではないことに注意。
*1 SEと書く
2005-01-26(Wed) [長年日記] [Edit]
■1 「忙しい」を言い訳に日記を書かないと、書けなくなっちゃう
ポジティブ・フィードバック(で使いかたあってるんだっけ)。妙に来訪者を意識しすぎて(これは周期的に起こる)、mixiに引き籠りすぎだったことも反省。
■2 息子:Quarterly Reflection
9/27誕生なので、明日で生後三ヶ月経過。これで四半期回顧になるのかな? 明日から生後4ヶ月目突入。明日は予防接種でBCG。がんがれ。人生最初の試練だ。
ステータス・リポート
- 首がすわった
- よく笑う
- 指を舐める。ものすごく舐める
- おもちゃを掴む(ことがある)
- 泣いていてもマツケンサンバが流れると泣き止む
- 「いないいないバァ」で声を出して笑う
- ……と親は認識している
- 寝返りをうつ気配は全く無し
- 自分の足を掴める
2005-01-30(Sun) [長年日記] [Edit]
■1
『ソフトウエア開発プロフェッショナル』
スティーブ・マコネル提督がソフトウェア開発に携わる個人を、組織を、そして業界を憂いてらっしゃいます。中盤以降、ものすごい勢いでななめ読み——でも、良い本。
提督は憂愁のレンジが広く射程が長い。なので、読み手それぞれがそれぞれなりにマコネル提督からのメッセージを受信できると思う。私が受信した電波メッセージは、ひとことに集約される。be Agile.
アジャイルさとエンジニアリング技術は直交する概念だ。アジャイルである/ない、とエンジニアリング技術を(個人||組織が)持っている/持っていないの2x2。
図解の必要性がよくわからない事柄が丁寧に図解されていて笑える。ピラミッド建設用岩石の運搬(象が!!)とか、ソフトウェア免許制度の導入シミュレーションとか。
追記
訳注に唐突に「諸星大二郎」とか出てきてドキっとした。出てくるのはそこだけなんだけど。天に対極あり/地に慈気あり/これを地天秦という
リーン開発の現場 カンバンによる大規模プロジェクトの運営(Henrik Kniberg/角谷 信太郎/市谷 聡啓/藤原 大)
『なるほどUnixプロセス ― Rubyで学ぶUnixの基礎』
SCRUM BOOT CAMP THE BOOK(西村 直人/永瀬 美穂/吉羽 龍太郎)
実践テスト駆動開発 テストに導かれてオブジェクト指向ソフトウェアを育てる(Steve Freeman/Nat Pryce/和智 右桂/高木 正弘)
The RSpec Book (Professional Ruby Series)(David Chelimsky/Dave Astels/Zach Dennis/角谷 信太郎/豊田 祐司/株式会社クイープ)
アジャイルサムライ−達人開発者への道−(Jonathan Rasmusson/西村 直人/角谷 信太郎/近藤 修平/角掛 拓未)
アジャイルな見積りと計画づくり ~価値あるソフトウェアを育てる概念と技法~(Mike Cohn/マイク コーン/安井 力/角谷 信太郎)
インターフェイス指向設計 ―アジャイル手法によるオブジェクト指向設計の実践(Ken Pugh/角谷 信太郎(監訳)/児島 修)
アジャイルプラクティス 達人プログラマに学ぶ現場開発者の習慣(Venkat Subramaniam/Andy Hunt/木下 史彦/角谷 信太郎)
JavaからRubyへ ―マネージャのための実践移行ガイド(Bruce A. Tate/角谷 信太郎)










○ ma2 [元旦に突撃しようと思ったのですが,実家のしがらみを突破できず。今週末に再挑戦です! > カンフーハッスル]
○ ma2 [観てきました!泣きました!]
○ かくたに [やっぱり泣きますよねー。]