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Webサイトとは「つい、うっかりの存在論」である

角谷HTML化計画

「むずかしく考えることはない」と、偉そうに葉巻を振りまわしながら、トレヴィラヌスはいった。「ガリラヤの太守がじつにみごとなサファイアを持っていることは、みんなが知っている。何者かがそれを盗むつもりで、間違ってここへ入ったんだ。ヤルモリンスキーが起きていたので、泥棒は殺さざるをえなかった。どうだね、これで?」
「そのとおりかもしれません。しかし、おもしろくはないですね」と、レンロットは答えた。
J.L.ボルヘス『死とコンパス』(『伝奇集』収録)

2011-07-19(Tue) [長年日記]

■1 RubyKaigi2011の会期を終えて

(このエントリは2011-09-16に書いています)

final_kaigi_ride

当事者に近ければ近いほど語る言葉も少ないのだなあ、と思いながらウェブを巡回していたのだけれど(高橋さんにしてもささださんにしてもしまださんにしても)、私もそうなりそうだ。

お前ら人間には信じられぬものを俺は見てきた。DHHの基調講演が始まって誰もいなくなったお台場の産総研のホワイエで独り「興味ないから」といって窓の外を眺める@m_seki、御茶ノ水で壇上に上がる前に靴を抜いだ@pragdave。壇上で唐突に「だってみんなRubyのことが好きじゃんね」と言い放った@arton、「ここはオレに任せておまえたちはDaveの話を聞きにいけ!」とスタッフ控室の番人となった@ogijun。15分で全部なくなったUDX懇親会の料理。「プログラマー」というカタカナがプリントされたTシャツを着てつくば国際会議場をウロウロしながら、日本人のRubyistからは「あのガイジンは誰かの友達?」と言われていた@tenderlove。正座で挨拶してから基調講演を始める@takahashim、「ここで話すのが怖かった」と告白する@chadfowler。トランシーバーの充電LEDの列。RubyKaigiの基調講演史上最高に大人気ない@yukihiro_matz。似ていはいるが毎年違う実行委員会。そういう思い出もやがて消える。時が来れば……涙のように……雨のように……その時が来た。

Rubyist同士のつながりをメンテナンスする場に対してさまざまなかたちで過去6回のRubyKaigiに関わってくれた皆さんに感謝するのはもちろんですが、個人的には、過去6回の6つのRubyKaigiチームには特別な感謝を伝えたいです。ありがとうございました。

燃え尽きてしまったスタッフ、戻ってこなかったスタッフ、そもそもこなかったスタッフ。ずっと気にはかけてくれていた元スタッフ。いち参加者として戻ってきてくれた元スタッフ。RubyKaigi2011の打ち上げで中華を食いながら @takai と「お互いMr.Nobodyからずいぶん遠くまで来たもんだねえ」という言葉を交わしたけれど、その道程を歩めたのは皆さんとチームを組めたおかげです。"And there's business value in fun".

もしもご縁がありましたら/いつの日かまた、お目にかかりましょう


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