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Webサイトとは「つい、うっかりの存在論」である

角谷HTML化計画

「むずかしく考えることはない」と、偉そうに葉巻を振りまわしながら、トレヴィラヌスはいった。「ガリラヤの太守がじつにみごとなサファイアを持っていることは、みんなが知っている。何者かがそれを盗むつもりで、間違ってここへ入ったんだ。ヤルモリンスキーが起きていたので、泥棒は殺さざるをえなかった。どうだね、これで?」
「そのとおりかもしれません。しかし、おもしろくはないですね」と、レンロットは答えた。
J.L.ボルヘス『死とコンパス』(『伝奇集』収録)

2014-02-05(Wed) [長年日記]

■1 (株)永和システムマネジメントのフェローに就任していました

TL;DR 1月末日付でesmincの「正社員」ではなくなりましたが、esm.co.jpのメールアドレスは生きております。引き続きよろしくお願いいたします。

current status のまとめ:

  • 一般社団法人日本Rubyの会 理事
  • 株式会社永和システムマネジメント フェロー
  • Asakusa.rb幹部(自称); 最近欠席ぎみ
  • 個人事業主(ソフトウェアをつくり、とどけることにまつわる様々なこと)

こんな気分: 保険証を会社に返した途端に家族の体調が崩壊して戦々恐々です……社会は厳しい。

さしあたっては、まだ引き継げてないギョームをどうにかしつつ——先に個別にご連絡を差し上げるべき方々につきまして、ご挨拶が遅れておりますことを、この場を借りてお詫び申しあげます——、組織の運営からはちょっと距離を置いて、主に東京支社のメンバーとはつながりを保ちつつ、個別のプロジェクトについて是是非非でいい感じの関係を継続していけたらなあ、と思ってます(契約が更新できますように pray)。

以下は、まとまらなかった指先の運動の記録。こんかいのポジションチェンジにまつわる引継や諸々についてのmarkdown文書をesmincのprivate repoにpull requestしたら @moro に「個人のリポジトリレベル」と言われてしまう体たらく(しかもmasterに未マージだった……)。なので、Web日記力が極限まで低下している状態の個人の日記のレベルの記述がまともなものになるはずもなく。

* * *

2003年10月に永和システムマネジメントに中途採用で入社したので、10年が経った。10年という節目(ディケイド!)を挟んだ前後3ヶ月ぐらいのあいだ、来し方10年のディケイドで自分のやりたかったこと/やれたこと/やれなかったことを踏まえて、次のディケイドでのやれること/やりたいこと/できないこと/期待されることに思いを馳せてみると、どうもフォースの乱れを感じる。「キャリア」「会社組織」「コミュニティ」「家族」。どれもそれっぽいキーワードだけど、いずれもあくまで私個人の観点からなのでカッコでくくっておく。

ここ2年ぐらいは「サラリーマン信太郎」の心意気で活動を重ねてきた。成果をあげられたところもあれば、そうでもないところもあれる。うまくいってることもあるし、うまくいかなかったこと、うまくいってないこともある(組織の運営としてもそうだし、私個人の振る舞いとしても)。

組織が! ビジネスモデルが! 業界が! と一般名詞で断じることもできないし、単に「音楽性の違い」では済ませられない、どうにも複雑(Complex)な思いが自分のなかで育っていて、さりとて、うまくリニアに文章として言語化できないまま節分も終わっちゃったい。そのあたりはtakeshinodaメンバーの退職エントリはかっこいいですね。あわてて付け加えておくと「音楽性の違い」はもちろんある。けれど、それだけが原因なのか、結果として音楽性の違いが目につきやすくなったのかは、いまのところはわからない。わけられない。

「内的なリアリティ」についての違和感、みたいなものはあるんだけど、その違和感がはたらく「場」は組織だったり個人だったりというよりは、そのあいだにあるような、そうでないような。シンプルでもイージーでもない気持ちを抱えております。

ディケイドは自分の物語を探して旅に出るのであった。ばたり。サラリーマン信太郎第2部完(第1部は2003年に打ち切り)。

ちなみに正社員として最後に絡んでいたのは idobata(といってもas "Uncle Jimu"だけど)で、2日前に「正式リリース」しました正式リリース」とは)。「21世紀の開発者のためのグループチャット」というコンセプトがどこまで通用するのかのチャレンジです。ご用とお急ぎでないときに試してみた感想をフィードバックいただけるとうれしいです。

ピリっとしないエントリだけど、まあ仕方ない。引き続き、よろしくお願いいたします。


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