2005-03-09(Wed) [長年日記]
■1 大事なほうのUML
Unified Modifying Language。統一変更言語、とでも訳せばよいかしら。標準ツールはdiffとpatch。チーム開発では主に、cvsやsvnのようなSCM(ソフトウェア構成管理? ソースコード管理?)ツールと組み合わせて使われる。
もうすぐSI系企業では新人研修のカリキュラムが始まったりすると思うのだけれど、システム開発をする新人の人たちには、Unified Modeling Language(kakutani.comでは以後、「大事じゃないほうのUML」と呼称する*1。)よりもpatchを読んだり充てたり作ったりする演習を行った上で各自素振り、これを基礎スキルとして身につけておいてもらいたい。
現場としては「patchと書かれたファイルを見たらdiffが入っていて面食ら」うところから始めて、SCMツールの重要性を知って、タグとブランチの基本的な概念と使いかたぐらいは習得しておいてもらいたいな。
ファウラーたんも「SCMを理解できない人はエンタープライズなシステム開発は向いてないよ(要旨)」と『PofEAA』に書いていた。
以上、mixiの日記に書いたネタの使いまわし。なんでこんな話を書いているのかというと、今日はチームが本陣とリリース先との二手に別れての作業。で:
- リリース先での緊急修正の結果がメールで飛んでくる
- それをリリース時点のタグから分岐したブランチに充てる
- ブランチ上の修正をHEADに下ろす(いまのチームはHEAD至上主義)
「ああ、なんか開発してるなぁ」という手応えを感じる。
リリース先で出張るコーチはUTF-8なソースコードにEclipse上にて一撃で充てられるpatchをちゃんと送ってくれる。基礎スキル重要。と賛辞 over HTTP。
一方の本陣にて待ち受ける私は、環境方面でのハネムーンナンバー*2を上げる努力をする一方、HEAD上にて今日も今日とて伝家の宝刀を抜き身で振り回す一日。プロジェクトリーダー失格。お。J2EEコンテナのバグみっけ。
■2 『UNIX USER』2005年4月号
kakutani.comヲチャーの間では「通報しますた」でお馴染みの(と不遜なことを書いてみる)、まつもとさんの連載が始まったので買ってみた。
以前はぼんやりと眺めてそのまま終わりだったのだが、X40をDebianにして惑星移住を果たしたからか、記事を楽しめるようになってきた。Mac miniの紹介、特集記事(Windows, 日本語環境)はなるほどなー、と思うところ多々。かと思えば唐突に瀬谷さんの「テストファーストによるソフトウェア開発の衝撃」という記事が飛び出てきたり。
来月号はライセンス法的問題の連載もはじまるみたいだし、ちょっと続けて買ってみようかな。連載記事は私にはまだまだ手強いものが多いけど。
リーン開発の現場 カンバンによる大規模プロジェクトの運営(Henrik Kniberg/角谷 信太郎/市谷 聡啓/藤原 大)
『なるほどUnixプロセス ― Rubyで学ぶUnixの基礎』
SCRUM BOOT CAMP THE BOOK(西村 直人/永瀬 美穂/吉羽 龍太郎)
実践テスト駆動開発 テストに導かれてオブジェクト指向ソフトウェアを育てる(Steve Freeman/Nat Pryce/和智 右桂/高木 正弘)
The RSpec Book (Professional Ruby Series)(David Chelimsky/Dave Astels/Zach Dennis/角谷 信太郎/豊田 祐司/株式会社クイープ)
アジャイルサムライ−達人開発者への道−(Jonathan Rasmusson/西村 直人/角谷 信太郎/近藤 修平/角掛 拓未)
アジャイルな見積りと計画づくり ~価値あるソフトウェアを育てる概念と技法~(Mike Cohn/マイク コーン/安井 力/角谷 信太郎)
インターフェイス指向設計 ―アジャイル手法によるオブジェクト指向設計の実践(Ken Pugh/角谷 信太郎(監訳)/児島 修)
アジャイルプラクティス 達人プログラマに学ぶ現場開発者の習慣(Venkat Subramaniam/Andy Hunt/木下 史彦/角谷 信太郎)
JavaからRubyへ ―マネージャのための実践移行ガイド(Bruce A. Tate/角谷 信太郎)









