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Webサイトとは「つい、うっかりの存在論」である

角谷HTML化計画

「むずかしく考えることはない」と、偉そうに葉巻を振りまわしながら、トレヴィラヌスはいった。「ガリラヤの太守がじつにみごとなサファイアを持っていることは、みんなが知っている。何者かがそれを盗むつもりで、間違ってここへ入ったんだ。ヤルモリンスキーが起きていたので、泥棒は殺さざるをえなかった。どうだね、これで?」
「そのとおりかもしれません。しかし、おもしろくはないですね」と、レンロットは答えた。
J.L.ボルヘス『死とコンパス』(『伝奇集』収録)

2004-11-29(Mon) [長年日記]

■1 「オープンソースとはプロダクトではない。プロセスだ。」

と、ブルース・シュナイアー風に書いてみる。焦る必要はないけれど、「The Seasar Project (かその関連の) CVS には入れたいと思っています」という思いに応えられないのは哀しいことだと思う。うらさわぎの開催だったらすぐに申し込み〆切になるのにねと皮肉のひとつも書きたくなっちゃう(からさわぎでの「内輪ノリだけでもいかんだろう」というアナウンスがあったからこそ書くんだけど。内輪ノリだけでずっとやるならそれでもいいんですけど)。

急いで付け加えておくと、コミュニティの雰囲気は悪くないと思っています。なのに、現状ではコードが中心にない。残念なことだと思う。残念に思うのは私だけでしょうか?と嫌味っぽく読者に問いかけるのが委員長的優等生的文章なのだが、実際、私だけみたい(スレッドが全く伸びない)。

「オープンソース」という用語が業界で広く使われるようになって久しいと思うのだが、興味があるのはあくまでプロダクトであってプロセスではないということ? ああ、なるほど("気づき")。「やっぱりオープンソースの未来はあんまり明るくない」と嘆息する方々がいるのはそういうことか。

■2バカが征く」から励ましのお便り

記念にコピペ:

っていうか逆にCSV*1 (というかソース・コード・リポジトリ) を神聖視しない
ほうが分かりませんね。

なんのためにみんなが集まっているのか。もちろんコードを書くためです。そ
のためには各々がバラバラに書くわけにはいきませんから、ある程度集中的に
コードを管理しないといけません。集中してるってことは、バカが一人いると
みんなが迷惑するということ。

どうやったら一人前のcontributorとして認められるか。commitorになること
です。リポジトリに自分のコードを入れられる権限を持つこと。ぶっちゃけて
いえば、それが名誉というもの。基本的にはタダで働いてて得られるものは名
誉だけなんですから、リポジトリを軽視するというのはその名誉を否定するっ
てことと同じで、プロジェクトの死に直結します。

*1 原文ママ

本日のツッコミ(全6件) [ツッコミを入れる]
maruo (2004-11-30(Tue) 10:50)

あのう、すみません。正直そこまでCVSを神聖視する理由がよく分からないです。よければ教えてください。m( _ _ )m

maruo (2004-11-30(Tue) 11:07)

申し訳ない。日記に書かれてますね。プロセスの問題ですか。ほんとにすみません。

かくたに (2004-11-30(Tue) 12:45)

オープンソースな開発プロセスを牽引するエンジンとしてCVSは欠くことべからざる重要な要素だと考えています。ただ、崇め奉っているわけではないので、「神聖視」と称されると少し違和感を覚えますが、業界デファクトツールとして敬意は払ってまし、積極的に使いこなすべきだとも考えています。

maruo (2004-11-30(Tue) 13:36)

表現が悪かったようです、すみません。<br>個人別にプロダクトを持っていてCVSを使うのことは個人の自由だったので、こだわることに少し疑問を感じました。<br>Apacheの開発形態でしたら名誉なことなのですね。勉強不足でした。

はぶ (2004-11-30(Tue) 14:42)

CVSについてなんですけど、<br>1.コミッタには開放している(Kijimunaはガンガン使ってますよね)<br>2.しかし、ひがさんが社内のセキュリティポリシ上外部のCVSにアクセスできない<br>3.結果としてCVSが活用できていない<br>・・・というのが、現状の「事実」です。それを踏まえて、んじゃどうするのか、ってことをやりましょう、というのが今の課題になってます(まさたかさんからは再三出てます。危機感があるのはひがさんも含めて同様です)<br><br>んで、逆に言えば、ひがさん以外のコミッタの方は今でもCVS使えますので、啓蒙していただけると嬉しいです。<br><br>今回かくたにさんがおっしゃってるのは、Sandboxの方もCVSを自由に使えるようにしようよ、というお話ですよね。それについて即Goしない理由は単純に慣れてないから、ということだと思うんです。慣れてないというのは、小林さんが書いている「コロコロ変わるものはどうしよう」っていう曖昧な不安感ですよね。ですから、ここらへんをディレクションしてもらえれば、多分普通にみんな使い出すと思います。<br><br>一般論としてプロセスっていうのは、いきなり身にはつきませんしね。お気持ちはわかりますので、少しずつ出来ることを増やしていく、ということで、今後ともよろしくお願いいたしますm(._.)m<br><br># 宴会でさえプロセスの集積があるから、こういう段取りが実現できるようになるわけで(w

はぶ (2004-11-30(Tue) 14:44)

補足です。<br><br>要するに、「心配するな。ぐちゃぐちゃになったら俺が整理してやるからとっととコードをコミットしろやゴルァ!」って誰かが言えば進む話だと思います。私がやれればいいんですけど、いかんせん社内のSVNを全部まこたんに任せきってる体たらくなものでm(._.)m


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