「むずかしく考えることはない」と、偉そうに葉巻を振りまわしながら、トレヴィラヌスはいった。「ガリラヤの太守がじつにみごとなサファイアを持っていることは、みんなが知っている。何者かがそれを盗むつもりで、間違ってここへ入ったんだ。ヤルモリンスキーが起きていたので、泥棒は殺さざるをえなかった。どうだね、これで?」「そのとおりかもしれません。しかし、おもしろくはないですね」と、レンロットは答えた。 J.L.ボルヘス『死とコンパス』(『伝奇集』収録)
翻訳の初版を公開することにした:
いまはGroovyラボというサイトも存在するので、やや遅きに失した感もあるが……。紙にまとめて印刷できる(A4で20頁ぐらい)ので、全体の概要を掴みたい場合などに参考にしてもらうなど、利用してもらえると嬉しい。
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