2003-05-26(Mon) [長年日記]
■1 『フリーソフトウェアと自由な社会 —Richard M. Stallmanエッセイ集』読了
やっと読んだ。スケジュール的にキビシかったんだろうとは思うけれど、先日の講演前に出版しておくべきだったんじゃないかと。講演内容は見事に書籍のエッセンスだったんだし、質疑応答の中身ももう少し変っていたはず*1。
で。自由は無料ではない。各国政府は企業の要請に基づいて自由を制限する方向へと進んでおり、このままでは世界は益々殺伐としていくだけだろう。けれど、日々の生活のなかでこの問題とどれだけ正面切って向き合っていくのか。
アラン・コックスも:
最も組織化された草の根の支持者たち、ですか。程遠いね。エリート主義の、むしろ怠惰な烏合の衆ってところだ。大衆とか政治権力とはちっともかぶるところがない。教会だって、フリー・ソフトウェア界の人々がそんな性質を主張するのを聞いたらさぞかし笑うことだろうね。
ネットワークの自由であるとか、未来であるとか、そういうことについて十分考えるだけの能力を持っていながら、マジに語ることを小馬鹿にするような雰囲気があるんじゃないかと思う。それは、かっこいいかもしれないし、あらゆることから逃避することは、現代においては一つの「力」の表現であるのかもしれない。
と語られていたり。EFFみたいな活動は日本だとどこを支援すればいいのだろう。けれど、間接的な支援だけじゃあダメなんだよな。さて、どうすれば。Wake up, Neo. The Matrix has you....
ところで、この愚痴っぽいあとがきは何なのだろう。提言あるいは暴露のつもりなのだろうか。本文の翻訳はきちんと仕事をこなしていて悪くないと思ったんだけど、寂しいねえ。
あと、きちんと議論をする人は言葉の定義をきちんとするものだし、言葉の定義を疎かにする人はきちんと議論ができないんだよね。って、RMSに限ったことではないが、ここらへんは見習いたいところ。といっても、自分でやるにはRMSみたく押し付けがましくなりすぎないように気をつけないといけないな。
*1 誰かもどこかでそんなことを書いていたと思う。ソース失念。
■2 Martin Folwer's Bliki
ついに、神も「blog」開始である。Blikiってのは、BlogとWikiの間に位置するものだそうな。tDiaryとHikiでどうですか。
リーン開発の現場 カンバンによる大規模プロジェクトの運営(Henrik Kniberg/角谷 信太郎/市谷 聡啓/藤原 大)
『なるほどUnixプロセス ― Rubyで学ぶUnixの基礎』
SCRUM BOOT CAMP THE BOOK(西村 直人/永瀬 美穂/吉羽 龍太郎)
実践テスト駆動開発 テストに導かれてオブジェクト指向ソフトウェアを育てる(Steve Freeman/Nat Pryce/和智 右桂/高木 正弘)
The RSpec Book (Professional Ruby Series)(David Chelimsky/Dave Astels/Zach Dennis/角谷 信太郎/豊田 祐司/株式会社クイープ)
アジャイルサムライ−達人開発者への道−(Jonathan Rasmusson/西村 直人/角谷 信太郎/近藤 修平/角掛 拓未)
アジャイルな見積りと計画づくり ~価値あるソフトウェアを育てる概念と技法~(Mike Cohn/マイク コーン/安井 力/角谷 信太郎)
インターフェイス指向設計 ―アジャイル手法によるオブジェクト指向設計の実践(Ken Pugh/角谷 信太郎(監訳)/児島 修)
アジャイルプラクティス 達人プログラマに学ぶ現場開発者の習慣(Venkat Subramaniam/Andy Hunt/木下 史彦/角谷 信太郎)
JavaからRubyへ ―マネージャのための実践移行ガイド(Bruce A. Tate/角谷 信太郎)









