2003-05-10(Sat) [長年日記]
■1 第4回タイフード・フェスティバル@代々木公園
代々木公園に軒(?)を連ねるテントの数かず!! タイ料理の屋台があっちにもこっちにもそっちにも!! どこにすればいいのか決められない!! 祭!! 祭!! 想像していたよりも格段に規模が大きく、独りで興奮。半ばパニック。
屋台で頼んだものは先行して乗り込んだ妻が確保したパッタイを端緒として、私はシンハビール、妻はSPY(White)を片手に揚春巻、皮付き豚角煮のせ御飯、バジルチキンカレー、つみれ等、受け取ったそばから夫婦で奪い合いながら食べてしまったので写真ナシ。
かろうじて正気に戻ったドラゴンフルーツとドリアンだけ撮影。各々200円。ドリアン初体験だったのだが、おいしい。会場で逢ったBryceの友人によれば、ドリアンを形容するならば便所でシュークリーム、だそうで。別れ際にBryceには『アルターフ』を借りる。
戦利品としては、タイの台所のお土産セットとタイ香り米*15kg + 450g x 2(お土産用)。米約6kgを背負って渋谷と新宿をウロウロするのは疲れた……。
*1 いわゆるジャスミンライスってやつ。
■2 『ロスト・イン・ラ・マンチャ』@シネアミューズ
唯脳論的には我われは皆、この世界のあらゆるものを脳によって組み立てられたイメージを通じて間接的にしか認識しえない。……のだとしても、本作を観るとテリー・ギリアムは明らかに我われ(少なくとも私)とは違う何かを常に見ているとしか思えない。彼は自分の脳内のビジョンと現実世界とのギャップにもどかしさを感じていて、彼にとって正とされる世界のイメージはあくまで自分の脳内のビジョンらしい。だから、彼が茶色だと思ったシーンの床の色は黒ではありえない。自らの脳内のビジョンと違わぬ光景が、ジャン・ロシュフォールとジョニー・デップの脚本読み合わせで・巨人の疾走で実現されたとき、彼の目に宿る輝きのすさまじさ。彼が一体何を観ているのか。「私ももう61歳だ。だがもっともっと映画を撮りたい。アイディアはいくらでもあるんだ」。観せてくれ、もっと。
しかしまあ、これで今までよく映画を完成まで持っていけてたなあ。明らかに撮影続行が無理になった状況を見ていて、なんだろうこの既視感、と考えてみたたら、自分がいま関わっているプロジェクトと同じ光景だった。「状況がどうなっているのか正確に答えられる人は──誰もいない」。他山の石。
■3 TSUBONO迎撃@やんばる
TSUBONO、たらこせる、Bryce(代々木で声をかけたら来てくれた。途中退場)と、途中参加でTSUBONOの松本での映画活動の友人M氏、我われ夫婦。胃にやさしいものをTSUBONOが御所望だったので、やんばるの沖縄食堂版にしてみたのだが──ちぃと高かったなあ。そうはいっても、いくら美味いとはいえ5時間近く間断なく呑み食いし続ければ会計もかくもなろうというもの。後半、たまたまやってきただけのM氏がたらこせるの高校の部活の後輩とはTSUBONO地磁気、おそるべし。酔呆庵とは余りにも貧弱な名。『ザ・コア』と申し上げたい。
今宵は頻繁には逢うことならぬTSUBONOが主賓のはずなのに、呑み会のその場で『王の帰還(下)』を読了してそのまま本を失くしている人が居るもんだから、指輪指輪指輪!!「俺のロヒアリムはあんなじゃない」「王といったら(アラゴルンではなく)セオデンだろう?」とか、無限ループ。反省反省。TSUBONOはいま『ホビットの冒険』の上巻の途中なのに。
しかし、だ。セオデンは『真田風雲録』の千秋実なのだ。つまり、セオデンだけで映画が一本撮れるわけで。ホビット庄の掃蕩問題はたらこせるの繰り返しになるから省くけれど、思いは同じ。「『滅びの指輪の物語』では語られないホビット庄の物語」こそが『指輪物語』のテーマを体現しているような気がするのだが。「……でも、やるんだよ!!」だけではどうにもならない悪意もこの世には確実に存在するのだ、……でも、やるんだよ!!
あとは『The Matrix:Reloaded』の試写に行った宇多田ヒカルに憎しみを覚えているなど、自分のことばかり。もっとBryceと『ドリームキャッチャー』の話題もするべきだった(そういう問題か?)。
こーゆう呑み会は久びさだったので、ペースが狂って呑みっぱなし。家路で嘔吐。
キングって行ったらエルヴィスなんだよ!