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角谷HTML化計画

「むずかしく考えることはない」と、偉そうに葉巻を振りまわしながら、トレヴィラヌスはいった。「ガリラヤの太守がじつにみごとなサファイアを持っていることは、みんなが知っている。何者かがそれを盗むつもりで、間違ってここへ入ったんだ。ヤルモリンスキーが起きていたので、泥棒は殺さざるをえなかった。どうだね、これで?」
「そのとおりかもしれません。しかし、おもしろくはないですね」と、レンロットは答えた。
J.L.ボルヘス『死とコンパス』(『伝奇集』収録)

2003-03-12(Wed) [長年日記]

■1 『魔界転生』(山田風太郎) (), ()

いまは映画リメイクを睨んで角川文庫からもシリーズが毎月のように出ているようだけれど、なんとなく講談社文庫で。今すぐ読めるわけではないが、思い立ったら買っとかないと。

Tags: 書籍

■2 『たかがバロウズ本。』(山形浩生)

山形節を一冊丸ごと堪能したくて読んでいる。アルゴリズムとしてのバロウズやバロウズ小説のミクロ経済分析が興味深い。が、ここで引いておくのは:

バロウズは最終的に、あらゆる面で失敗するしかなかったのかもしれない。というか、何もしなければ何で成功できるわけもない。そんだけのことだ。

いろんな前提と考察と検証をすっとばして以下独断:──バロウズも『コモンズ』も、やっぱりですね、つまりすべては『The Matrix』*1へと向かっているのです。

Tags: 書籍

*1 本書で引用される『The Matrix』の台詞の山形訳が素晴らしい(なんと知的なエージェント・スミス!)。山形センセイの全訳でかの映画のシナリオを読みたいものだ

本日のツッコミ(全1件) [ツッコミを入れる]
たらこせる (2003-03-15(Sat) 12:53)

あ、ほんとだ>角川文庫。講談社で出すだけ出したのに。「地雷也忍法帖」は読んでいないな。


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