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角谷HTML化計画

「むずかしく考えることはない」と、偉そうに葉巻を振りまわしながら、トレヴィラヌスはいった。「ガリラヤの太守がじつにみごとなサファイアを持っていることは、みんなが知っている。何者かがそれを盗むつもりで、間違ってここへ入ったんだ。ヤルモリンスキーが起きていたので、泥棒は殺さざるをえなかった。どうだね、これで?」
「そのとおりかもしれません。しかし、おもしろくはないですね」と、レンロットは答えた。
J.L.ボルヘス『死とコンパス』(『伝奇集』収録)

2002-12-14(Sat) [長年日記]

■1 『ハリー・ポッターと秘密の部屋』

「人物紹介にとどまり話としての転がりに欠けていた前作だが、今回は……」みたいな話を一度ならず聞いていたので少し期待しちゃったりしながら『二つの塔』の予告目当てに突撃。

他にもっと観るべき映画はあるだろうに、という御指摘は甘んじて受けよう。でも『二つの塔』の予告をモニタでなく銀幕で観たいんだから仕方がない。

2時間41分という強気の上映時間ももしかしたらすんごく面白くて切るに切れないシークェンス満載であるがゆえなのでは——とまで考えてしまったのは、やっぱり考えすぎでありました。

作劇上の都合!! 作劇上の都合!! 作劇上の都合!! 本作のような世界中でビックリするほど売れている作品の映画というものは、各々の脳内でできあがっているイメージを映像でなぞるのが専らの楽しみかたなのだろうか?

……だとしたら、原作と全然違う!!と憤慨する感想がたくさんあっても良さそうなのだが、あるのかな? 探す気力が起こらないのでこれ以上はなんともいえないのだが。『指輪物語』だと「(映画化で)安っぽいドラマにされてしまった」といった意見も結構あるみたいだけれど、そもそも翻訳がアレみたいだから映像化については基本的に文句ナシ、なのかなあ。超トンデモなく面白かったりしたらちょっとクヤシイので、来年までには翻訳書にも目を通しておきたくはある。


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