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Webサイトとは「つい、うっかりの存在論」である

角谷HTML化計画

「むずかしく考えることはない」と、偉そうに葉巻を振りまわしながら、トレヴィラヌスはいった。「ガリラヤの太守がじつにみごとなサファイアを持っていることは、みんなが知っている。何者かがそれを盗むつもりで、間違ってここへ入ったんだ。ヤルモリンスキーが起きていたので、泥棒は殺さざるをえなかった。どうだね、これで?」
「そのとおりかもしれません。しかし、おもしろくはないですね」と、レンロットは答えた。
J.L.ボルヘス『死とコンパス』(『伝奇集』収録)

2012-09-08(Sat) [長年日記]

■1 Rails Girls Tokyo で事務局のオッサンを担当した

Rails Girls Tokyoという、Rails Girlsというヘルシンキ発の世界的ムーブメントのTokyo Branchの開催のお手伝いをしてきた。

DSC01779

(写真は @igaiga555 のflickrから借りました。それにしてもおんなのひとばかりの前でライトニングトークをしてとても楽しそうなオレの写真であることよ)

Rails Girlsのサイトのトップにはこう謳われている:

Our aim is to give tools and a community for women to understand technology and to build their ideas. We do this by providing a great experience on building things and by making technology more approachable.

Learn sketching, prototyping, basic programming and get introduced to the world of technology. Rails Girls was born in Finland, but is nowadays a global, non-profit volunteer community. Welcome to join!


(私たちの狙いは、技術を理解してアイデアを具現化するための道具立てとコニュニティを女性に提供することを狙いとしています。実際にソフトウェアをつくり、技術をもっと身近なものとすることでこれを達成します。
スケッチやプロトタイピング、基本的なプログラミングを学ぶことで、技術の世界を体験してもらいます。Rails Girlsはフィンランドで始まりましたが、いまや世界中に、非営利のボランティアのコミュニティが広がっています。参加は大歓迎! メールやTwitterでのご連絡をお待ちしております。)

こういうことにRubyが貢献できるんだとしたら素晴しいなあ、でも男!女!みたいなトピックは間合いのはかりかたが私みたいなオッサンには難しそうだなあ、と思ってはいたのだれど、(私のなかでの)事の起こりはアムステルダム。EuRuko 2012のときにアムスの道端で @a_matsuda が @hone02 に「日本でもRails Girlsやれるといいんだけどねえ」みたいな立ち話からだった。というのも、Rails Girlsのfounderの@lindaliukasと、@hone02から札幌Ruby会議2012のCFPへの応募PRが出ていたのだ(その後、採択に至る)。せっかくRails Girlsのfounderが日本に来るんだったら、日本でもやりたいよねえ、みたいな素朴な気持ちが始まりだった。

とはいうものの、ホテルの部屋に戻ってからは「でもオレたち guys だしな……」ともやもやしていたのだけれども、(途中経過は把握してないんだけど、しばらくしたら) @yokolet がorganizerに名乗りでてくれた。ありがたし。それからはあれよあれよと話が進んでいたのであった。開催地や時期については紆余曲折を経て、札幌Ruby会議2012のひとつ前の週末に、浅草白金台のクックパッドさんのオフィスと社員の皆さんのお力を借りることで開催にこぎつけることができた(素敵なノベルティの提供もありがとうございます)。

Rails GirlsのTokyo Teamでは、@kwappaに「世界征服でも始める気ですか」と言われるようなすごいコーチ陣(とスタッフ)を@yokoletがクックパッドの中の人たち(日本の食卓を支える!)と万葉さん(女性エンジニアの多い万葉さんなら任せて安心〜)中心に声をかけていい感じに集めていただいたので、ワークショップについては特に手伝うこともなさそうだった。ので、一般社団法人日本Rubyの会の中の人として、事前準備とか事務局業とかを手伝わせてもらった。あと、勤務先に相談してスポンサーになることもできたので、永和システムマネジメントと一般社団法人日本Rubyの会の活動をアピールしてきた。背景画像も置いておきます

当日はライトニングトークしようと思って会場に足を踏み入れるなり、コーチ陣の皆さまからは「お前は雰囲気がGirlsっぽくない」「ツラがGirlsっぽくない」「服装が(ry」と数々のありがたいフィードバックをいただきましたが、東京での第2回や、東京以外の都市での開催などでも引き続き、事務局のオッサンとしてお手伝いさせていただきたいと思いますので、引きつづきよろしくお願いいたします。

それにしても、今日このときこの場にいたほとんどの参加者は日本のRubyコミュニティとかRubyKaigiとかさっぱりご存知ないわけで、1,000人集めた程度ではまだまだ至らないことばかりだなあ、と@pragdaveのRubyConf 2010での10周年Keynoteの宿題スライドで引用されていた@ultrasaurusの言葉を思いうかべたのでありました。

Find someone to inspire who's not like you -- Sarah Allen

なお、オッサンの満面の笑み以外のワークショップの様子は @hsbt や @igaiga555 がflickrに置いてくれているので、そちらもご覧ください:

  • http://www.flickr.com/photos/hsbt/sets/72157631451192206/
  • http://www.flickr.com/photos/igaiga/sets/72157631479069260/

最後に。こうしたワークショップの開催は初めてで、参加者の募集にあたっての対象層や規模について手探りで始めてしまったので、がっかりさせたり不快な思いをさせてしまった方が複数いらっしゃると思います。個別にお名前をここには記さないのですが、次回以降の運営に活かしていきます。

次回以降の開催情報を入手するには


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