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Webサイトとは「つい、うっかりの存在論」である

角谷HTML化計画

「むずかしく考えることはない」と、偉そうに葉巻を振りまわしながら、トレヴィラヌスはいった。「ガリラヤの太守がじつにみごとなサファイアを持っていることは、みんなが知っている。何者かがそれを盗むつもりで、間違ってここへ入ったんだ。ヤルモリンスキーが起きていたので、泥棒は殺さざるをえなかった。どうだね、これで?」
「そのとおりかもしれません。しかし、おもしろくはないですね」と、レンロットは答えた。
J.L.ボルヘス『死とコンパス』(『伝奇集』収録)

2010-03-20(Sat) [長年日記]

■1 仙台Ruby会議02に参加した

内部的には準備段階ではちょっと波乱ぶくみだった仙台Ruby会議02に参加してきました。Rubyとビジネスを等身大で考える、とても素敵なカンファレンスでした。もっとゆっくり話できればよかったのですが、いろいろあって今回は日帰りなのが残念です。とりわけ大場さん(社長のほう)と新井さん、それからえにしテックとタワーズクエストの社長のお話がよかったなあ。万葉入りたい。

私もライトニングトークでお話させていただいたので、資料を公開します。「無題」です。

ビジネスの現場でヒリヒリしながらサバイブしている皆さんに向けて私ごときが言えることはないのですが、行きの新幹線で読んでいた禅とオートバイ修理技術〈下〉から、パネルで悩みごとを打ち明けていた皆さんにささげます。:

...生命を支えているのはこの山腹であって、頂ではないのだ。ここなくして人の成長はありえない。
 だが当然のことながら、山頂がなければ山腹はありえない。山腹の存在理由を明確にするのは山頂なのだ。だから登る……まだ先は長い……急がず……一歩一歩……時どきシャトーカの味を楽しみながら。テレビを見ているよりも、心静かに瞑想しているほうがどんなにかすばらしい。多くの人がこの転換を果たせないでいるのが残念だ。おそらく、耳を澄ますということに重要性を感じていないのだろう。決してそんなことはないのに。

上巻の終盤から下巻に突入したあたりで、なぜこの本を中埜博さんが強烈におすすめしているのかがわかってくる。私は3回以上おすすめされたんだけど、そりゃそうだよなー。中埜さんはパイドロスの道にコミットしてるんだもん。被曝した人はみんな読むといいと思います。

ああそうだ。中埜さんといえば、4/17(土)と25(日)の2日間で「参加のまちづくり入門演習」があるので参加するといいと思います。25,000円だけど、それだけ出す価値はあると思います。

あと、先週、縁あって講演しにいかせてもらった企業の仙台チームのおふたりが本当に参加してくれていたのが感慨深かった。こういうとき、東京じゃないところでの枠組みを提供し始めたことを誇りに思える。東京でも5/29日(Go 肉の日)にTokyuRubyKaigi02が開催されるようですが。こちらもよろしくお願いします。待て続報。

禅とオートバイ修理技術〈上〉 (ハヤカワ文庫NF)
ロバート・M. パーシグ/Robert M. Pirsig/五十嵐 美克
早川書房
¥ 798

禅とオートバイ修理技術〈下〉 (ハヤカワ文庫NF)
ロバート・M. パーシグ/Robert M. Pirsig/五十嵐 美克
早川書房
¥ 798


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