「むずかしく考えることはない」と、偉そうに葉巻を振りまわしながら、トレヴィラヌスはいった。「ガリラヤの太守がじつにみごとなサファイアを持っていることは、みんなが知っている。何者かがそれを盗むつもりで、間違ってここへ入ったんだ。ヤルモリンスキーが起きていたので、泥棒は殺さざるをえなかった。どうだね、これで?」「そのとおりかもしれません。しかし、おもしろくはないですね」と、レンロットは答えた。 J.L.ボルヘス『死とコンパス』(『伝奇集』収録)
連休なるおまけの日々が終わり、日常に戻ってきた。ここから2003年開始である。年頭の挨拶;今年は『コモンズ』を読んだからとか『ほしのこえ』を観たからとかC63とC64と両方行ってきたからとかいうわけではないけれど、これまで自分が生きてきた世界になんらかの形でお返しができるようになりたい、と思う。けど、それよりも前に足元のことをきちんとやんないといけないか。
神保町勤務に決定。古書街をきちんと攻めてみたい。