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Webサイトとは「つい、うっかりの存在論」である

角谷HTML化計画

「むずかしく考えることはない」と、偉そうに葉巻を振りまわしながら、トレヴィラヌスはいった。「ガリラヤの太守がじつにみごとなサファイアを持っていることは、みんなが知っている。何者かがそれを盗むつもりで、間違ってここへ入ったんだ。ヤルモリンスキーが起きていたので、泥棒は殺さざるをえなかった。どうだね、これで?」
「そのとおりかもしれません。しかし、おもしろくはないですね」と、レンロットは答えた。
J.L.ボルヘス『死とコンパス』(『伝奇集』収録)

2011-02-15(Tue) [長年日記] [Edit]

■1 tDiary開発者会議20110215でご相談させていただいた

testableがmasterにマージされたけど、今後の作業方針についてtdiary-develへのメールとか日記でうまく説明できる自信がなかったので、いわゆるtDiary開発者チーム殿御中(tdtds,kitaj,hsbt)とお打ち合わせを設定させていただきたく。で、tDiary開発者会議20110215が開催されたので出席してきた。会場提供はエンジニアを積極的に採用しているクックパッドさんでした。お世話になりました。

当日決めたこととかは、togetterにまとめるだけじゃなくて、文書にしておいたほうがよいと思ったのでgithubにWiki Pageは作成しておきました。忘れないうちに更新しておいたほうがよいと思います。誰となく。

testable tDiaryの作業経緯と現状、今後の展望についてのご相談

私のお打ち合わせの資料はslideshareに置いときました。

当日は、Plain Old tDiary を、

Failed Open URL.. http://instagr.am/p/Bn16W/
A JSON text must at least contain two octets!

testable にしてみて、

Failed Open URL.. http://instagr.am/p/Bn1z8/
A JSON text must at least contain two octets!

思ったこととか今後どうしていくのがよさそうか、ということについて40分ぐらいとりとめなく話をしたのを聞いてもらった。うまくまとめきれてない話を聞いてもらえた皆さんに感謝してます。そのあとのやりとりで出た話なんかを踏まえて、もういっぺんやることとその順番を整理するのがいいな、と思った。

今晩のところは大方針と、直近の作業について合意をとりつけられたのでよしとする。次は、もうちょっと手伝ってもらえる人を増やせるように段取りしていかないとなあと思っているところ。

テストの実行の仕方や書き方を整理したらtDiaryのテスティング環境のハンズオンというかチュートリアルというか、そういうのもやりたいなあと思った。

あ、そうだ。おっと大事なことを書き忘れた。

現時点では、みなさんの大事な日記データを運用するわけですからtDiaryはCGI環境で動かすのが安全です!!!

Passengerで動くのはtestableの副産物でしかありません。本番運用にあたっては細ごました問題がたくさん残ってます。

あわせて読みたい

日記だから記録しておこうっと

(すっかり評判が実力を追い越してしまっている今だからこそ現実逃避を兼ねて記録しておく)

  • 前提: どこかでtDiaryのことを話すときはつい感極まってしまう(札幌01, 札幌03)
  • tDiary開発者チーム殿や、PassionateなtDiary使いの面々の前で話すのはすごく緊張してたし、ナーバスになっていたことにひと晩たってから気づいた。そういえば変な汗をかきどおしだった。
  • いまならチャド先輩がRubyKaigi2010のキーノートの冒頭で「ぼくはこの場で話すのが怖かったんだ」みたいなことを言っていた気持ちが心で『理解』できるなあ。スケールはともかくとして(話を聞いてる人の数は数十倍違うわけだけど、私にとっての絶対的な感覚としては同じだ)。
  • そういう意味では東京Ruby会議05で絡み力という話をしたんだけれども、10年近い年月をかけて少しずつ少しずつ育まれたオレの絡み力がこれなのであった。みんなはもっと早くさらに遠くにまで絡んでいけると思う。健闘を祈る。
  • 自分なりに気がむいたときに少しずつやってて、hsbtが前へ進めていてくれていってたなかで「これどうなんかなー」というぼんやりとしたもやもやみたいなのを、ちょっと勇気をだして(hsbtの支援を仰ぎつつ)思っているところを晒してみたら聞いてもらえた。ほんとうにありがたいことです。
  • セコンさんもただ会場番として座ってるだけじゃなくてparallel_specsで実行してみて「これどうなんスか」とか絡んでくれてとてもありがたかった。プロレス的なフリでのブログトップに戻るリンクがついてるWeb日記サービスの話題にオトナな感じで答えてくれたり。そういえばセコンさんは絡み力がかなり高い。
  • tDiaryにまつわる会合でtdtdsが前に出るときに空気が変わる感じがするのが好きだ。あの感覚はどこだで感じたことがあるなあ、と思ったら何回か参加してるRubyConfでのMatzのkeynoteが始まる直前の空気が変わる感じにちょっと似てるんだな(あの空気はみんなも一度体験しにいくといいと思う。"やります: RubyConf2011旅費出しますから行ってきて"もあるよ!*1
  • 同じ場所で同じ時間を過ごして同じ空気を吸うということをやらないと生きていけないようなので、インターネッツだけで暮らしていくことは無理っぽい。たとえば #asakusarb もそうなんだけど。言うまでもなくインターネッツが無かったら無かったで暮らしていけなさそうだけど。
  • ありがとうございました
Tags: tdiary

*1 日本Rubyの会理事ですキリッ、みたいな立場的には呑気に俺たちのshyouheiがやるらしいからお前ら応募するといいぞ、とか言ってる場合じゃないんだけど

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2011-02-05(Sat) [長年日記] [Edit]

■1 東京の地域Ruby会議のナンバリングとこの先の予定

東京の地域Ruby会議は他の地域とはちょっと変わっていて「東京で開催する地域Ruby会議」で通し番号を振っています:

東京Ruby会議01

実行委員長 オレ。「Rubyをつくってる人たちの自慢大会」とは違ったカンファレンスのかたちの模索。「Rubyを使ってる人たちの話も聞いてみたいよね」な集い。

TokyuRuby会議01(tokyo02)

実行委員長 @ginkouno(Tokyu.rb)。"カリスマ"誕生

東京Ruby会議03

実行委員長 @takai。深い技術の話をじっくり聞く「講義」と、同時多発参加型ワークショップ。

TokyuRuby会議02(tokyo04)

実行委員長 @ginkouno(Tokyu.rb)。「室内でやるお花見」という形容詞が生まれた。

東京Ruby会議05

実行委員長 @bash0C7。みんなが話す地域Ruby会議。

「東京Ruby会議」という名前になっている開催は、実行委員長が毎回違ってるのが特徴。これは「自分ならこんな地域Ruby会議を東京でやってみたい」と思ったひとが実行委員長に名乗り出る方式になってるから。だからコンセプトも規模も毎回違う。いまのところ、次の「東京Ruby会議」の開催は未定。ただ、東京の地域Rubyist集団による「東京の地域Ruby会議」の開催は少なくとも2つ決定してる:

大江戸Ruby会議01(tokyo06)

実行委員長オレ(Asakuas.rb)。Askausa.rbのだいたい100回開催を記念して、Asakusa.rbメンバーの生活発表会を深川でやります。

TokyuRuby会議03(tokyo07)

実行委員長 @ginkouno(Tokyu.rb)。tokyu02と同じ、5/29(Go!肉の日)にまたやるらしいよ。待て続報。

次の「東京Ruby会議」を開催することに興味を持ったひとは、日本Rubyの会のWikiの「RegionalRubyKaigi」のページの説明にしたがって、まずはメーリングリストに参加してください。

大江戸Ruby会議01の準備は、ボチボチ進めております。これも正式にいろいろ決まってくればRubyKaigi日記で告知します。

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2011-02-04(Fri) [長年日記] [Edit]

■1 RubyKaigi2011の現時点での見通しを書きました

くわしくはRubyKaigi日記のエントリを参照してください。ちょっと文章は取っちらかってますが、情報を出すことを優先しました。ちなみにRubyKaigi関連の公式情報でいちばん速いのはRubyKaigi日記なので、RubyKaigi日記のフィードも購読しておくことをおすすめします。

今月中にはCFPとスポンサーシップ応募フォームは用意したいと思っていますので、心の準備や段取りをボチボチはじめてもらえるといいなあと思っています。

RubyKaigi Advent Calendarについては、たとえば今晩の東京Ruby会議05で声をかけてもらえるとうれしいです。

「最後のRubyKaigi」については@alloyに教えてもらった言い回しが気にいっている:

@kakutani @watson1978 I see, phew :) So it’s more like ‘the last RubyKaigi as we know it’. 2011-01-22 19:49:46 +0900 via Echofon

the last RubyKaigi(as we know it).

■2 東京Ruby会議05に参加した

私のタイムライン的には完全に、自由でヤケクソに暴れまわっていたRejectTokyoRubyKaigi05(楽しそうだったなあ)の裏番組になっていた東京Ruby会議05に参加してきた。体調あんまりよくないので途中まで。

RubyKaigi2010の会期後半あたりと札幌Ruby会議03あたりで感じられた「Kaigiしましょう」的な雰囲気を抽出しようとしていたのかしらん。平日夜の限られた時間のなかでは健闘していたんじゃないかな。"その場にいないと得られない何かのために集まるという、Ust時代(以降)にあるべきカンファレンスの姿としていいモデルになるんじゃないでしょうか""というtdtdsの見立ては良いな、と思う。東京の地域Ruby会議は開催ごとに特色があって良いね。

オープニングトークの@takahashimの「Rubyのたのしさについて」は高橋さんからの話が半分、会場の参加者とのコール&レスポンスが半分ぐらいで、だんだん場がリラックスしてくる感覚を味わえてよかった。あとarton無双とか。

それにしても「Rubyのよさ」を説明しようとして見事玉砕したRubyコミュニティの巨人の連なりに高橋さんも並んでしまったなあ。これで4人目(このことは札幌Ruby会議03で少し話した:Matz, Dave Thomas, DHH)。だいぶ肉薄していたとは思うのだけれど。Ruby has a quality without a name.

後半はあらかじめいくつか用意されたテーマごとのテーブルに分かれて話し合って、終わったあとにトピックをみんなに伝えて共有するスタイル。

Tokyo RubyKaigi 05

『Using JRuby』がin printになった今日この頃でもJRubyテーブルには誰もいなかった。

私は脱初心者の一歩のテーブルで「絡み力」をつけるために、とにかく絡んでいくしかないみたいなことを話したけど、こういうのって「正解」は無いんだよね。集まりに足を運ぶ以外の一歩についてもうちょっと話したかったけど、時間切れ。地味すぎるけど大事なトピックだと思うので、良い機会があればまた話をしたいな。

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本日のツッコミ(全3件) [ツッコミを入れる]

xibbar [http://rubykaigi.tdiary.net/index.rdf が空じゃない? 上のはリンクがちょっと間..]

かくたに [う。リンクのミスは修正しました。フィード自体はこちらからは空じゃないように見えます。]

xibbar [なるほど。tDiaryのRSSが FirefoxやThunderbirdで読めないだけだったか。]


2011-02-03(Thu) [長年日記] [Edit]

■1 翻訳してる人がいるなら手伝いたいから連絡くださいシリーズ

すでにカミングアウトしているように、いまは"The Agile Samurai"の翻訳作業があったり、他にもあれやこれやそれやがあるので余力がなく、カッとなってガーッとやるんじゃなくて、きちんとした品質のものを届けられるといいなあと思っているものが2つあるから書いとこ(TwitterにpostしたらfavとかRTしてもらえたので、需要あるのかもしれないなあと思って)。

"Agile @ 10" on PragPub—February 2011

by Andy Hunt, Kent Beck, Ron Jeffries, Jon Kern, Ken Schwaber, James Grenning, Arie van Bennekum, Stephen J. Mellor, Ward Cunningham, and Dave Thomas

ものすごい洞察が含まれているというわけでもないんだけど、感慨ぶかい記事。アジャイルマニフェスト10周年(ついに公式日本語訳が!)。

"Growing Object-Oriented Software Guided by Tests"

mockobjects guysが書いたモダンなTDDの書籍。Foreword by Kent Beck(というかKentBシグネチャシリーズ)。

Ward CunninghamのPraise for the Bookがヤバイ。"The authors of this book have lead a revolution in the craft of programming by controlling the environment in which software grows."(強調引用者)

TDDやアジャイル開発にまつわる名言満載なんだよなあ。フルスクラッチで訳す根性が無いんだけど、信頼のおけるチームが翻訳してくれないかしら。訳文レビューとか参加したい!!

きちんとした品質とか書くとエラそうだけど、たとえば「Ruby『出身』」みたいな訳されかたは明らかに残念だと思ってます*1

ああそうだ。無料でWebに公開されてるpragpubはともかくハイエンドな技術書(とかいうと偉そうだけど、「すぐできるJava」的な書籍に比べれば相対的にハイエンドという程度の意味合い)の翻訳出版市場ってなんかもうアレな感じみたいだから、達人出版会でβ版で翻訳しながらフィードバックもらって育てていくとかやればいいんじゃないか。「電子書籍で可能になる、IT専門書翻訳の新しい形態(id:wayaguchi)」みたいなの。価格は原書より高くていいよ。翻訳は付加価値ということで。英語を読める情報強者の皆さんはKindleで原書を読めば安くあがるわけだし。

The Agile Samurai: How Agile Masters Deliver Great Software (Pragmatic Programmers)
Jonathan Rasmusson
Pragmatic Bookshelf
¥ 2,227

Growing Object-Oriented Software, Guided by Tests (Addison-Wesley Signature Series (Beck))
Steve Freeman/Nat Pryce
Addison-Wesley Professional
¥ 2,794

The Well-Grounded Rubyist
David A. Black
Manning Pubns Co
¥ 3,079

02/05 00:35 追記

「つぶやき」的なtweetに絡むとか大人気ないけど「どういうことなんだろう」って書かれているので少しだけ補足します。

翻訳をしたいという心意気は良いことだと信じているのだけれど、「英語を読める情報強者の皆さん」というのはどういうことなんだろう。情報[強弱]者という "表現" が好きじゃないせいか、原書にあたろうという姿勢が否定されている感じがする… http://t.co/kKJDsI3 2011-02-04 12:17:07 +0900 via Tweet Button

原著にあたる姿勢を否定してるつもりは毛頭ありません。自分自身が翻訳をきっかけに原著にあたるようになった人間ですし。むしろ、訳書の価格をもっと上げちゃえばいんじゃないのと思ってます。現状は、原著も訳書も大した価格差は無いというか訳書のほうが安かったりすることも多いので。

「高いから仕方ないので頑張って英語で原著を読もう」("情報強者"の皆さん)とか「高いけど英語読めないから仕方ないので翻訳書を買おう」("情報弱者"の皆さん)みたいな感じで、英語ができたほうが書籍代が安く済む、という誘導をしてもいいんじゃないかなあと思ってます。むしろ原著にあたる姿勢を推進したい!!

*1 当時、直したい旨を表明したけど見事Rejectされた。かといって今から直す気力はもうないけど……。

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本日のツッコミ(全6件) [ツッコミを入れる]

Before...

かくたに [タイトルは別にあれでもいいんですけど、なんか訳文が全体的に生硬で残念だなあと。]

かわにし ["Growing Object-Oriented Software Guided by Tests" 自分も手伝いた..]

かくたに [じゃあまずは、そもそも翻訳してる人をさがしだすところから手伝ってください :< ]

eitoball [Agile@10のほうをやってます]

かくたに [連絡ktkr!]


2011-01-31(Mon) [長年日記] [Edit]

■1 Rubyist Magazine 0032 号リリース

るびまの32号目が出ましたよ。今回はkwatch寄稿の「海外記事翻訳シリーズ 【第 1 回】 RSpec ベストプラクティス」を担当しました。訳文をレビューしたり、Hikiフォーマットを整形したり。編集後記を書いたのは0027号以来。

こういうかたちのお手伝いならやりやすいので、kwatch以外からも翻訳記事を持ち込んでもらえるといいな、と思いました。

Tags: rubima

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