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Webサイトとは「つい、うっかりの存在論」である

角谷HTML化計画

「むずかしく考えることはない」と、偉そうに葉巻を振りまわしながら、トレヴィラヌスはいった。「ガリラヤの太守がじつにみごとなサファイアを持っていることは、みんなが知っている。何者かがそれを盗むつもりで、間違ってここへ入ったんだ。ヤルモリンスキーが起きていたので、泥棒は殺さざるをえなかった。どうだね、これで?」
「そのとおりかもしれません。しかし、おもしろくはないですね」と、レンロットは答えた。
J.L.ボルヘス『死とコンパス』(『伝奇集』収録)

2006-10-16(Mon) [長年日記]

■1 画像の説明CarbonEmacsでのフォント設定

「Emacsのフォント設定には手を出しちゃいけない」というお婆ちゃんの言いつけを守っていたのだけれども、様ざまな要因が重なったこともあって、ちょっと手を出してみた。

  • アルファギークは9ポイントでコードを書くらしい。私も以前はやっていたけれど今はもう無理。
  • 今やすっかり14ポイントの住人。
  • デフォルトのCarbonEmacsはアンチエイリアスが効きすぎ。14ポイントだと日本語がモヤモヤする。
  • 14ポイントでアンチエイリアスを切ると、コードはともかく日本語の表示が哀しすぎる。
  • 日本語は読めればいいやと思っていたが、CarbonEmacsで日本語を読み書きする時間が長い今日この頃。
  • Macなのにあんまりキレイじゃないフォント表示を眺めている時間のほうが長い!!
  • 隣に座ってる人がTermina.appとvimとm+(bitmap)で幸せそう。
  • Macなんだし、ぼくも自分の目に心地良いフォントを眺めて暮したいなあ。
  • Appleの営業のひとが「アンチエイリアス!アンチエイリアス!」と言ってたな……。←いまここ
  • 14ポイント + アンチエイリアスの村で幸せに暮しましたとさ。

$HOME/.emacs.el

こんな感じで書いてみた。むつかしいよ……。日本語っぽいものはm+ 1mnのウェイトがthinのやつにしてみた。m+は種類がいっぱいあるけど違いがよくわからない。

ASCIIは素直にmonaco。Terminal.appではBitstream Vera Sans Monoを使ってるんだけど、アンチエイリアスをかけると私にはイマイチ(なのでターミナルはまだアンチエイリアス化してない。Debian時代の名残)。

(if (eq window-system 'mac) (require 'carbon-font))
(setq mac-allow-anti-aliasing nil) ;; 私は切ったほうが好み

(defvar carbon-font-encode-family-list-monacomplus
  '((ascii . "monaco")
    (japanese-jisx0208 . "m+ 1mn thin")
    (katakana-jisx0201 . "m+ 1mn thin")
    (japanese-jisx0212 . "m+ 1mn thin")
    (chinese-gb2312 . "stheiti*")
    (chinese-big5-1 . "lihei pro*")
    (korean-ksc5601 . "applegothic*")))

(carbon-font-create-fontset "monacomplus"
                            carbon-font-defined-sizes
                            carbon-font-encode-family-list-monacomplus)
(fixed-width-set-default-fontset
 "-*-*-medium-r-normal--14-*-*-*-*-*-monacomplus")

mac-allow-anti-aliasingは私にはクドイなあ、と感じたのでnilにした。

14ポイントでのアンチエイリアスを有効にするために、アンチエイリアスの閾値を12ポイントに変更するオマジナイをターミナルから入力する:

defaults write org.gnu.Emacs AppleAntiAliasingThreshold 12

これまでは14ポイントを閾値にしてアンチエイリアスを切っていたのを忘れていて、ちょっとハマった。

結果はスクリーンショット(アルファチャネルが反映されてるっぽい)のような感じになって、なかなか気に入ってる。行間をもうちょっとだけ詰めたいと思っているのだけれども、これまでとは雲泥の差。しばらくこれで暮らしてみるつもり。

『Emacs辞典』 『開発の現場 Vol.6』 『Emacs辞典』というか佐藤さん

Emacsのフォント周りは『Emacs辞典』が参考になる。最後の1章が丸ごとフォントとエンコーディング。分量も50ページ近くある。この辞典は単なるEmacsの使い方だけでなく、Emacs Lispの入門(とリファレンス)も充実。EmacsはEmacs Lispの処理系そのものなんだからEmacsの本でEmacs Lispをちゃんと説明するのは当たり前、という意図なんだと思う。ハンディな判型に高い情報密度。佐藤さんも底知れなさを感じる。

で、佐藤さんといえば(artonさん + るいもさんの連載でお馴染みの)『開発の現場 Vol.6』に「Wordを駆使した”賢いドキュメントの作り方/佐藤竜一」という記事を寄稿しているっぽい。佐藤さんのWordテクニックを目撃したことがあるのだけれども、私には魔法にしか見えなかった。


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(2006-10-19(Thu) 00:24)

フォントはともかく、money_spec.rbに感動した


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