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Webサイトとは「つい、うっかりの存在論」である

角谷HTML化計画

「むずかしく考えることはない」と、偉そうに葉巻を振りまわしながら、トレヴィラヌスはいった。「ガリラヤの太守がじつにみごとなサファイアを持っていることは、みんなが知っている。何者かがそれを盗むつもりで、間違ってここへ入ったんだ。ヤルモリンスキーが起きていたので、泥棒は殺さざるをえなかった。どうだね、これで?」
「そのとおりかもしれません。しかし、おもしろくはないですね」と、レンロットは答えた。
J.L.ボルヘス『死とコンパス』(『伝奇集』収録)

2004-07-29(Thu) [長年日記]

■1 BPR: Build Process Reengineering

でも、思い起こすとたいしたことできなかったなぁ。CVSの導入とか、ビルドの自動化とか、テストプロセスの改善とか…それすらかなり骨を折ったんだけど。プロセス改善がメインでアーキテクチャレベルの介入はまったくできず。

dotタンはおっしゃるが、SCM*1やビルドプロセス、テスティングといった地歩固めをせずにアーキテクチャを云々するような人の設計判断なんて信用できない。dotタンの場合は、状況や時間の問題もあったと推測するのだがいかがか。

また、すでに開発が走っているアーキテクチャの改善は納期とのチキンレースでもある*2忍者式テストを導入したとしても、一人前の忍者になるまえにタイムアウトということにもなりかねない。……ともあれ、お疲れ様でした。

で。ビルドといえば——と我田引水すると、いまのチームでは Mavenが制式ビルドツール。Mavenの威力は、multiprojectで JAR + EJB(+ doclet) + WAR + EAR のフルセットを体感するのが一番。multiprojectで一度、強烈な体験をしてしまうと、ツールをチームのビルドプロセスに合わせてカスタマイズするのではなく、チームのビルドプロセスをツールに合わせたくなるし、合わせたほうが効率的。これをうちのチームではBPR(Build Process Reengineering)と呼びならわしている。ちなみに、名付け親はコーチだ。

Mavenについてはもうちょっと書きたいこともあるけど、今日はこれぐらいで。

*1 Software Configuration Management? Source Code Managementと言ったりもするみたいだが。ともあれSuuply Chain Mじゃないやつ

*2 最適化型プロセスの場合。適応型の場合はまたちょっと違った様相を呈してくる(はず)

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dot (2004-08-03(Tue) 16:48)

確かに時間的な問題はあったんですけど、アーキテクチャ的な問題は解決が望まれていなかったってのが大きいですね…。


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