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Webサイトとは「つい、うっかりの存在論」である

角谷HTML化計画

「むずかしく考えることはない」と、偉そうに葉巻を振りまわしながら、トレヴィラヌスはいった。「ガリラヤの太守がじつにみごとなサファイアを持っていることは、みんなが知っている。何者かがそれを盗むつもりで、間違ってここへ入ったんだ。ヤルモリンスキーが起きていたので、泥棒は殺さざるをえなかった。どうだね、これで?」
「そのとおりかもしれません。しかし、おもしろくはないですね」と、レンロットは答えた。
J.L.ボルヘス『死とコンパス』(『伝奇集』収録)

2004-02-11(Wed) [長年日記]

■1 『君も出世ができる』@ラピュタ阿佐ヶ谷

日本経済がまだ高度成長だった時代。俺たちの21世紀とは違って、田舎—都会—アメリカの関係がねじくれていない時代。そして日本映画がまだマサラ映画だった時代。古き良き時代の……(使い方、、これでいいんだっけ?)

アヴァン・タイトルから観る者を惹きつけてやまないフランキー堺の動きとともに流れるは、谷川俊太郎黛敏郎の手になる伝説のタイトルソング!!!——♪できーる、できる君も!出世がでっきるぅ〜♪

趣向を凝らしたオープニング・クレジットを楽しんだ後に展開される本編は、「出世」を軸に出演者みな全編これ歌って踊って、恋をする。をを、爆発するエモーション!人間讃歌!

巨大な東和観光オフィスでの「アメリカでは」、深夜の丸の内?銀座?での101匹リーマン大行進。当時の日本映画の底力を垣間見る。といっても、通常作品の2倍の製作費を投じたにもかかわらず、当時の興行成績は奮わなかったそうだけれど。

ひとつだけ残念なのは、この世界は100分で終わってしまうこと。休憩時間を挟んで3時間あってもいいのに。

Tags: 映画

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